TIME is MONEY
第2章 scene Ⅱ
座った途端、翔は俺の肩に手を回した
そして “ほら“ とグラスを俺に渡して、それにすかさず松本さんがウイスキーを入れる
「え、もう俺無理……」
もうかなり、酔いが回ってる
これ以上飲んだら意識がぶっ飛ぶ気がする
だから、そのグラスをそのまま翔に戻した
「なんだよもう飲めねぇの?」
呆れたような口調
でも、今日はかなり飲んでるぞ?
そこに転がってるビールの空き缶と、ウイスキーのボトルは何だっつーの
「しょうがねぇな」
翔が、そのグラスの中身を口に含んだ
良かった、…飲まずに済んだ
……と思った瞬間
肩を思い切り引き寄せられて、あ!っと思った時には口を塞がれていた
一体何が起きた!?と目を見開くけど
すぐに咥内に何かが流しこまれてきて
…喉が熱くなってすぐに、それがさっきのウイスキーだと気付かされた
「ごほっ…げほ…っ!!」
唇を離されて、しかも口移しだと言う事実に
頭が真っ白になる
“何しやがる!“ って噛み付こうとして
「まだ残ってる」
再び強引に翔によって唇が塞がれ、またウイスキーを咥内に注がれてしまった