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MITO

第4章 初勤務

 車は止まり、運転手が扉を開ける。


 水戸さんは、降りる際に手をとってくれるだろうと、手を差しのべたが、運転手は頑なに拒否をした。


『る゚ーら゚(どっかいけ!!)』


 少々、ムッとはきたが、後で絶対にあま噛みしてやると心に決め、一人で車を降りた。


 とてつもなく、大きな扉だ。ズッシリとして、威圧感がある。


 運転手が、チャイムを押す。


『♪♪♪♪♪♪〜♪♪♪♪♪〜』


『フ~ァ゚ミ゙マ゙(どこかで聞いた音)』


「大大大奥様ぁ〜〜家政婦の方をお連れいたしましたぁ〜」


『お通しなさい』


「かしこかしこかしこまりましたぁ〜〜」


 だんだん、なにかが狂いつつあると水戸さんは直観した。


 大きな音をたて、扉が開いた。





 扉の向こう側には大草原が広がっていた。


『?゙』


 5メートルほど前に、木の枝やワラと泥で作られたと見られる、テントのようなものがあり、天辺には牛の頭蓋骨が飾られていた。


「お入りください」


『……』


 言葉を失っていた。どう、自分をコントロールしていいのかが、わからなかった。



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