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MITO

第4章 初勤務

「ジェイさん、紹介します。こちら、今日1日、家政婦として我々のお手伝いをしていただきます、水戸奈津子さんです」


 氷辻に紹介され、水戸さんは、独特な風貌のその男に頭を下げる。


『え゚ゅ』


 すると、ジェイさんは、肉片が絡まったチェーンソーを置き、ジッと水戸さんを見る。


「テキサスチェーンソー(氷辻さん、ものすごいのが、きましたね)」


 水戸さんは、少しムッとした。


(ものすごいのって……どっちがよ!!)


 気が付いていないが、水戸さんも、ジェイさんの言葉は理解出来ていた。


「ローズマリーの赤ちゃん(はじめまして、飼育係兼、庭師をしております)」


『く゚い゚つ^ぶ`し゚て"や゙る゚(あ、今日1日だけですが、よろしくお願いいたします)』


「悪魔のいけにえ(ジェイと申します)」


『ゾ゚ン゚ビ゚(水戸奈津子です)』


 通じているようだ。


「エクソシスト(ところで氷辻さん、この人、なんて言ってるんですか?)」


 通じてなかった。


 だが、水戸さんは、ジェイさんの言葉がわかる。なんとかなりそうだ。



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