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君を好きにならない

第1章 へぇ〜 平塚真琴さんって 真琴くんだったんだ〜

「食え」


「あ、あの…」


「いいから、まず食え」


「いっ…いただきますっ!!」


そう言った真琴は
もう
俺なんかのこと見もしねーで
目の前の
マーボー丼と中華スープを
かっこみ始めた

なんだ
よく食うじゃねーか


痩せてんのは
食ってねーからか?


好みも聞かずに
買い出しに出かけて
マズったと思ったけど
まぁ
食ってくれてよかった


買い物を済ませて
ショボイ台所で
飯を作ってやったかいがあったな

そう思いながら
気持ちいいくらいの
食べっぷりな真琴を見ながら
俺は
ポケットからガムを取り出した


あぁ〜

やっと食える


俺は
ガムを噛みながら
真琴のノートパソコンを
開いた


さっきまで
やってたらしい
人物設定が
画面に表示されている


はぁ……


俺は溜息をついた


なんだ?これは


なんでこいつは
こんなのしか
思いつかねーよーに
なっちまったんだよ

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