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君を好きにならない

第14章 好きの意味


そうか…

真琴は
俺とマサシが
付き合ってると思ってたから
マサシ以外の男と触れ合うのは
嫌だろうと
気を使ってたって訳か


「そんな事考えてたのか…
全然気付かなかったよ」


「僕、寂しかったんですよ?
向井さんが
あんまり家に居なくて…」


真琴は
その日のことを思い出したように
少し…寂しそうな目をした


「悪かったな…真琴」


「でももう
そんなことないですよね。
だから大丈夫です!
あ、もっとビール飲みますか?」


もう、そんなことない…

ってことは
真琴の頭ん中では
俺と真琴が
もう付き合ってるってことに
なってるのか?

最近の若い奴らは
こんな感じなのか?

ま、まぁ…キスはしたけどさ


「そ、そうだな」


「僕、取ってきます」


真琴はそう言って
俺に八重歯を見せた

久しぶりだ
真琴の笑顔

付き合おうとか
そーゆー話は
うやむやになってるが
いつも通りの真琴を見ていると
もうこのままでいいか…
とも思う


「はい、向井さん。
適当に冷蔵庫から
食べ物もとってきました。
ホッとしたら
なんか…お腹空いちゃって(笑)」


そうか

腹が減るほど
お前がホッとしたなら
それで…いいか


「おぅ、ありがとな。
なぁ、真琴」


でも
これだけは確認しねーと…


「はい」


「今日泊まるよな?」


「もちろん!」


よかった


これでいい


真琴と
一緒にいられるなら

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