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「これ…か？」


「…うん」


わ、わかった。


わかったけど
お前はどうなんだよ。

そんなことしてもいいのか？

てかどっちだ？


やる方？
やられる方？

いや俺はもう
ぶっちゃけ
どっちだっていい。

いやできれば
どっちも


「無理？」



「いや、俺はなんも問題ねぇよ。
むしろやりてー」


と、冗談ぽく言ってみたが
真琴は笑うことなく
俺の目を見つめた

やばい

失敗した
気持ち悪いと
思われたかもしれない・・


「あ、いや今のは冗談ってゆーか・・」


「じゃあ・・」


「ん？」


「その前に
僕の話・・聞いてくれる？」


「あ、あぁ」


真琴には珍しく
俺までも緊張してしまいそうな
真剣な顔

なんだかその話を
聞きたくない気もしたが
そんな訳にもいかず

俺は
落ち着いたふりをして
真琴に目を合わせた



「正直・・分からないんだ」



「何が」



「自分がゲイなのかどうか・・」



「・・・そうか」


やっぱり
聞きたくない話かもしれない

でも
いつか聞かなきゃ
いけない話だ


「好きなんだよ、向井さんのこと。
ほんとにヤキモチ
妬くほど好きなんだ。

でも
女の子を完全に
拒絶してる訳でもないし
他の男に興味もないし

だから・・」



「・・だから？」



「うん・・
だからなんてゆーか・・

すごく
キスしたいって思うけど

それより先の事は
どうなのか・・不安なんだ」