テキストサイズ

君を好きにならない

第2章 真琴!死ぬなよ!


「コーラ下さい」


「コーラね、了解
君、一度来たことあるわよね?」


「あ、はい」


「あたしは覚えてるわよ〜
この男は覚えてないみたいだけど。
はい、コーラ」


「ありがとうございます」


コーラなんか飲んでたら
骨溶けるぞ

そんなことを思いながら
俺が知らない振りしてんのに
そいつに話しかけるオネェを
時々睨みつけながら
氷の少し溶けたグラスを揺らして
ジンを口に含んだ


「あの…この前…」


「なぁに?」


「この前ココに来た時
アドバイスしてくれた人がいたんです」


「アドバイス?どんな?」


「ココに来たら
まずバーテンさんに
話をするといいって…」


「あー……

もしかして
前に来た時
ちょっと怖い思いした?」


「……少し…」


「わかったわ
常連さんなら問題なさそうな人かどうかは
教えてあげるわ」


「あ、ありがとうございます」


「あ、この人なんか
安心よ〜〜
ね、司ちゃんっ」


くそっ
あとで覚えてろよ

こいつとは
絡みたくないんだって



真琴を


思い出すから



俺は



そんな

強くねーんだから

ストーリーメニュー

TOPTOPへ