君を好きにならない
第3章 誘ってんのか?
ちょっ
ちょっと待て
なんでマサシがいるんだよ
てか
なんで俺が
マサシの部屋にいるんだよーーー!
まさか
まさかヤッてねーよな?!
してねーよな!!
焦った俺は
ズボンをはいてることを確認しながら
必死で記憶を手繰り寄せた
「大丈夫・・ですか?
もしかして
覚えてないとか?」
覚えてねー
全く全く覚えてねーー!!
「・・そっか・・
やっぱり覚えてないのか・・」
ちょっと
しょんぼりした様子のマサシは
買ってきたおにぎりを
テーブルに並べながら
ため息をついた
・・そうだ
バーから
マサシが追いかけてきて
それから・・・
「あ、ちょっと思い出した・・
なんか
お前とタクシーに乗って・・・」
「そう!
タクシーに乗せたんです!
司さん
すごく酔ってて
家に送ろうとしたんですけど
住所とか言ってくれなくてそれで・・」
「それで?」
「その先・・覚えてませんか?」
「ん~・・・・」
「・・・・・」
「全然覚えてねぇ」
「はぁ・・・」