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隣は空席のまま…

第8章 不安と天秤



ここに来ても…何もない現実に



私の足は来た道を戻るしかなかった






鞄の中には…


たった1枚の書類が、鉛の様に重い存在になっていた




一週間で、答えを出さないといけないなんて




無理だ




やっと――――…やっと…隆太の存在が薄れ



就活に力を入れようとし始めたのに



焦らず…頑張らろうって思い始めたのに










神様は――――…酷すぎる





私の所に…コウノトリをよこすなんて



不妊治療をして頑張っている、本当に子供が欲しい夫婦に向けるべきなのに










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