隣は空席のまま…
第8章 不安と天秤
小さなあの丸は…
これからどうなるのか――――…
私は…
私は――――…
「彩芽――――…彩芽!」
うつ向きながら歩く私の前方に――――…
ホタル声が響く
「――――――――――――…」
顔を上げると――――…心配そうな顔をしたホタルが駆け寄ってくるのが見えた
「彩芽!?彩芽――――!もう、連絡しなさいよ!何かあったのかって…心配…した…――――…彩芽?何かあった?」
何も答えが出せない私は…ホタルの答えにただ首を振るだけ
「もう、喫茶店閉めたから――――…家に帰りましょ?」
そう言うと、ホタルは私の手を引いて家路に向かう
「――――――――…どうして…ここに?」
ホタルが目の前に居るのが不思議で私は口を開けた