隣は空席のまま…
第10章 壁の大きさ小さ
「蔵主さん――――…お子さんは順調に育ってますよ」
診察台の上でホッと胸を撫で下ろす
“順調”
これだけで十分感動してしまう
そっか――――…良かった
「写真――――…後でお渡ししますね」
「///…はい」
ホタルの喜ぶ顔が目に浮かぶ
私の横のモニターには…最初に見たと時とは随分大きくなった我が子が
ピクンピクンと動いていて
白黒のモニターが鮮やかに見える――――…
///親バカを発揮してしまった…
この子には、何の罪もない――――…
罪を犯すのは――――…
生まれ出て…自分の意思で犯す…
私のようなバカだけだ…
作品トップ
目次
作者トップ
レビューを見る
ファンになる
本棚へ入れる
拍手する
友達に教える