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隣は空席のまま…

第10章 壁の大きさ小さ


「はぁ?――――…病気なのは君だろ?!


今の…自分の姿――――…見てみろよ…完全に精神異常で白い目で見られているのは君だよ?」





震える私の肩に…グッと力が入る――――…




「――――それに、僕は彩芽の1番の男だ…

彩芽も…僕の1番の女だ―――…



2番目女とか…失礼な事を言うな…」



いつの間にか…私と智子ちゃんの間に割り込んで盾になっているホタルの背中が大きく見えた――――…




「――――…な、何よ…何よ…何よ…」





「それに、旦那さん…彩芽の所に来ても――――…追い返すから…

それとも…来たら君に連絡した方がいいのかな?」




ホタルは、智子ちゃんにどんな顔で話をしているの――――…?



見る見る――――…智子ちゃんの顔が青くなっていく…




「――――…もういい!他を探すから!」





語尾を震わせた智子ちゃんの声は私には直接ぶつからなかった…



最後まで――――…




ホタルが私の盾になってくれていたから…





私が、智子ちゃんの鬼の様な視線と毒言葉に直接触れさせないように…



最後まで…守ってくれた





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