隣は空席のまま…
第10章 壁の大きさ小さ
喫茶店の中に入った私たちは
崩れる様にソファの席に座った――――…
「――――ホタル…ありがとう…ごめん…ごめん」
私は、ホタルの手を握り……何度も謝った
「バカね…何謝ってるのよ…あれくらい…」
そう言うホタルの手はまだ…震えていて――――…
私の罪悪感が倍増する
「ホタル――――…ホタル…」
私は、そんなホタルを抱き締め…泣いた
「――――彩芽…バカ……泣くんじゃないの……泣かないの…」
私は、ホタルを抱き締め涙を流すことしか出来なかった
何も出来なかった…
何も…言い返せなかった
「――――私…最低な女だったから…智子ちゃんの言う通り……2番目女だったから」