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隣は空席のまま…

第11章 自分の在りかた


ゆっくり寝た次の日――――…


少し早めに起きて…マスター直伝の玉子サンドを作る



これは、ホタルも好きなサンドだ



なんだろう…天気もいい、体調もいいし…


気分もいい






玉子サンドを作りダイニングに持っていくとホタルが座って私をみている



「お待ちどおさま、はい!サンドイッチ」



「ありがとう、彩芽――――で、考えてくれた?」





私は、ホタルの言葉にたじろいでしまった





「――――え…それは……まだ…」



「“まだ”って――――…早くしないと…堕胎手術できなくなるわよ?早く答えを頂戴?」









「――――堕胎…手術?」





私はテーブルに玉子サンドを落とした――――…





「え?ホタル…何を…言って――――…」




「私と付き合うのなら――――…そのお腹の子…邪魔でしょ?

堕胎してくれるんでしょ?…ね?違うの?」





目の前のホタルの顔が歪んで見える




「ホタル――――…?それが本音なの?」




テーブルに散らばる玉子サンドを汚い物を見るかのように視線を落とすホタルは…その目のまま…



私の膨らみ始めたお腹を見つめる




「――――だってて気持ち悪いじゃない?知らない男の遺伝子を私は愛せないわ…

それに、いずれ…私と彩芽の間に子供が出来たら……どうするの?


その子のこと――――邪魔に思うかもよ?」






足元にから崩れる――――…





ホタルは…そんなこと…勇ちゃんに思っていたの?




いや――――…いや…



ホタルだけは…ホタルだけは――――…



でも…そんなの都合のいい話しだ…




確かに…



知らない男の子を――――…私同様愛して欲しいなんて…




都合がよすぎる!!
















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