隣は空席のまま…
第12章 握る手――…それは
「彩芽…私は正直に生きてきた――――…その正直さで家族と縁を切られちゃったりしたけど――――…後悔はしてないわ…
こんな私だけど…私は自分に素直に生きてきたの――――…
そして、今の私は…彩芽とお腹の勇ちゃんに向き合うつもり!
私は…ゲイ…だし――――…“好き”って言われてもピンと来ないかも知れないけど…本気よ!?――――私は“男”として彩芽が好き」
真剣な眼差しに“嘘”“遊び”は、感じられなかった
「うん――――…ホタルは正直だから…
私が悪いの――――…不安で…自分自身が…どうしたいのかすら…自信がないの」
「だから、彩芽はおバカさんって言うの!誰だって、迷うし不安だし――――…自分自身が1番信用なら無いときが有るもんなの!」
「だって――――ホタルは!?」
ホタルは自分自身が見えている!!ホタルは…強い!!
「私は…こんなんじゃない?若い時にそんな壁の第1段階ぶち当たってるわよ!
これから、第2・第3って――――壁は増えていくもんなのよ!――――ま、それを教えてくれたのは…叔父さんだったんだけどね…」
向かい合い…私たちは…互いをしっかり確認することが出来た
「――――私に…こんな考えが…あっていいの?」
ホタルは…2度頷き笑った
「その都度――――…私たちは向き合い…確かめ合えばいいのよ…」