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隣は空席のまま…

第3章 記憶の中の甘いズレ



「彩芽―――…開けて?」





―――…ダメ…ここで開けたら―――…





流される…






私は、無言のまま―――…玄関の扉を見つめる―――…



ダメ…





ダメ…







ダメ……







『ごめん―――…無理だよ』




私は、メールを彼に送った―――…




「だよね―――…彩芽…」






彼の…声が―――…切なく…途切れる…







そして―――…脚の音が遠ざかる…






これが―――…



正解…





もう、あんな恋愛…嫌なの―――…





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