隣は空席のまま…
第3章 記憶の中の甘いズレ
背中から――――…抱き締められる…
あぁ…暖かい――――…
“自暴自棄”――――――――…
いや…私は、知っていた…隆太が――――…
彼女を選ぶことぐらい……
だって――――…
私は、このポジションの女だったから…
浮気相手――――――――…
二股相手――――――――…
息抜きの相手――――――――――――…
頑張る彼らの…
ガス抜き女――――…
はぁ…いつから…私は、こんな女になったんだろう…
「変わらないな――――…彩芽は…」
そうだった…
初めから…私は…こんな女だった――――…