隣は空席のまま…
第3章 記憶の中の甘いズレ
コーヒーの…ビターな香りが部屋中に広がる――――…
「コーヒー…飲まないの?」
コーヒーを煎れる手を止めて――――私は、抱き締められている腕に手を添える――――…
「――――彩芽…会いたかった…」
「ん――――…んん…………」
隆太の唇が…私のうなじを擽る……
「///待って……私――――今日は…あっ……」
首すじを少し出した舌でなぞられると――――…腰にゾクゾクッと微量ながら電流が流れる…
「ふっぁっ――――…んん…」
うっかり///…濡れた声を出すと……
隆太の安堵のため息が――――…私の耳たぶを暖める――――…