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知らない世界

第2章 まさかのクラスメイト

一時間目、教室の窓からボーと外を眺めていると正門前に一台の車が止まり、誰かが降りてきた。
ここの制服を着ている。


「車でお見送りかよ。生意気なヤツ。
しかも遅刻なのに悠々と歩いてやがる。
あっ、また誰か降りてきた・・・親父か?
・・・あっ・・・あいつ」


俺は授業中の先生の声も耳に入らず、ずっとそいつを見ていた。
校舎に近づいてくると、そいつの顔がはっきりと見えてきた。


「えっ!?・・・マジ、嘘だろ?」

「何だ?どうした松本」

「いや・・・すみません、何でもないです」

「そうか?
じゃあついでに、この問題解いてもらおうか」

「はい・・・」


俺はそれから“心ここにあらず”状態。
問題を解いたあと、黒板の字も目に入らず、ただただボーとしていた。
と言うか、あの人の顔が頭に浮かぶ。


「何であんなカッコいい人が、ヤ⚪ザなんてしてるんだろう。
あんなモデル並みにステキな・・・はっ!?」


俺は何を考えてるんだろう。


「潤・・・おい潤ってば」

「んっ?・・・あぁ雅紀、何?」

「何じゃないよ、さっきから呼んでるの。
さっき授業中に急に声出して、何かあったの?」

「いや・・・別に何もないけど」


何であいつの姿を見たことを隠してしまったんだろう。





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