知らない世界
第16章 素直な俺
「そんなことしたら、またかずが前みたいになったり・・・」
「若も承知のうえだから」
「かずが承知しているのなら・・・
でも、何があったんだよ」
グラスのお酒を一口飲むと、翔さんは話し出した。
今、かずの組の周りがざわついているらしく、要するに、組を潰しにかかっているところがあるらしい。
かずの親父さん、組長の体調が悪く、なぜかそれが変な噂になって広がってしまった。
命にかかわる訳ではないのに、今がチャンスとばかりに、いろんな組が不穏な動きをしているらしい。
「実際、若いやつらがどこの組のもんかわからないやつにケガさせられているんだ。
だから俺といるところや、若と一緒にいるところを、どこかの連中に見られて、お前が危ないめにでもあったら、お袋さんに心配かけることになるからな」
俺は体操座りをしてうつむいた。
「よく・・・わからないよ」
「わからなくていいんだよ。
俺達の世界を、お前のようなかたぎが理解しなくてもいいんだよ。
ただ、お前を危ないめに合わせたくないんだ。
それだけ・・・それだけなんだ」
俺の肩に手を伸ばし、抱き寄せた。
「若も承知のうえだから」
「かずが承知しているのなら・・・
でも、何があったんだよ」
グラスのお酒を一口飲むと、翔さんは話し出した。
今、かずの組の周りがざわついているらしく、要するに、組を潰しにかかっているところがあるらしい。
かずの親父さん、組長の体調が悪く、なぜかそれが変な噂になって広がってしまった。
命にかかわる訳ではないのに、今がチャンスとばかりに、いろんな組が不穏な動きをしているらしい。
「実際、若いやつらがどこの組のもんかわからないやつにケガさせられているんだ。
だから俺といるところや、若と一緒にいるところを、どこかの連中に見られて、お前が危ないめにでもあったら、お袋さんに心配かけることになるからな」
俺は体操座りをしてうつむいた。
「よく・・・わからないよ」
「わからなくていいんだよ。
俺達の世界を、お前のようなかたぎが理解しなくてもいいんだよ。
ただ、お前を危ないめに合わせたくないんだ。
それだけ・・・それだけなんだ」
俺の肩に手を伸ばし、抱き寄せた。