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知らない世界

第16章 素直な俺

「なぁ・・・しばらくって・・・どれくらい?」

「それはわからない。
親父さんも少しずつ良くなってきているから、それまで俺達が、組を支えていかないと・・・!」


手を伸ばしギュッと抱き付いた。


「どうした潤。
あっ、もしかして他に好きなやつできたとかって、また可愛いやきもちやいたとか、しばらく会えないからさみしいとか?」

「・・・うん」

「えっ・・・あっ、そう。
何だよ、今日はやけに素直じゃねぇか。
調子狂うな」

「今、そんな余裕ないよ。
だって、嫌われたのかとマジで思ったし。
嫌われてないってわかっても、しばらく会えないし俺・・・」


今日の俺は、自分でも驚くほど超素直。
気持ちが言葉と態度にあらわれた。


「俺だってお前に会えないのはさみしいよ。
だから落ち着いたら、直ぐに会いに行くから」

「うん・・・」


俺の腕に力がさらに入る。


「そんなに力強く抱き締めなくても、俺は消えたりしないよ」


はっ!として翔さんから離れた。


「心配するな。俺はお前しか見えてないから。
どうしようもないくらい、俺はお前に惚れてるんだから。
ったく、2回もこんな恥ずかしい事言わせるんじゃねぇよ」


頭をポンポンと撫でた。



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