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「若はゆくゆくはこの組を、二代目になる方なんです。
そんな人が、訳もなくかたぎを脅し、金を巻き上げるなんてことして、恥ずかしくないんですか？
親父さんの顔に泥を塗るようなもんです」

「わかったよ。俺が悪かったよ。
もうしないから・・・」

「本当ですね？約束ですよ」

「あぁ・・・」


俺に殴られて驚いたのか、俺に叱られたからなのか、へこみ気味の若。
若を殴ったのは正直、胸が痛むけど、それで若の何だか曲がった根性がなおってくれれば、お世話やくの俺としては、嬉しいこと。


「兄貴、医者が来ました！」

「彼がいる部屋に案内しろ。
俺も彼の様子を見てくるので、大人しくしていてくださいね」

「あぁ・・・」


足早に部屋に向かった。
何だかそわそわというか、彼の事が気になって仕方がない。


「先生、どんな感じですか？」

「まぁ、慌てるな。今からみるところだ。
目が覚めると痛みで暴れるといけないから、先に痛み止を打った。
傷の具合を見たいから、誰かに手伝ってもらって、服を脱がせてくれ」

「あっ、俺一人でできます」


普通なら若いのを呼んで、やらせるような事だけど、何だか他のやつらに触れさせたくなかった。