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知らない世界

第20章 いわゆるカチコミ

俺は何してんだろう。
何で・・・
何で大野さんにあんなこと言ったんだろう。
何で大野さんと・・・
罪悪感で一杯。

・・・罪悪感?誰にたいしての罪悪感?
そうだよ、あの人だって俺に嘘をついて、女の人呼んでんじゃん。
俺だけ罪悪感を感じるなんて不公平だよ。
俺は悪くない。
あの人が、翔さんが悪いんだ。
翔さんが・・・翔さんが・・・


・・・ドンッ!!


「きゃあー!!」

「あっ!!」


体の衝撃と女の悲鳴で我にかえった。


「すみませ・・・」

「ちょっと、痛いじゃないの。
あんたどこに目をつけてんのよ。
ちゃんと謝りなさいよ」

「今謝ってたのに、あんたが遮ったんだろ」

「何よ、生意気なガキね」


・・・💢


「何だコノヤロー!俺はガキじゃねぇ!」


女の襟元を掴んだ。


「女に手をあげる気?やっぱガキね。
でもあんた・・・よ~く見ると可愛い顔してるわね」

「はぁ?」


襟元を掴む俺の手を握る。


「ちょっとこっち来なさいよ」

「嫌だよ」

「いいからこっち来なさいよ」

「離せコノヤロウ・・・どこへ連れていく気だ」


腕を掴まれ、狭い路地に連れていかれた。





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