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知らない世界

第23章 解けた誤解

鍵をポストに入れたのは俺。
ポストに入っていることを知っているのは、もちろん・・・まさか!


「とりあえず家の中に入れてくれないか?」

「あぁ・・・うん・・・」


何、翔さん。
何か怖い顔してるんだけど。
なぜ翔さんが俺の鍵を持っているのか、色々考えながら俺の部屋まで翔さんを連れていった。


「翔さん大丈夫?今着替え出すから」


クローゼットを開けた。


「お前の部屋来るの、若にお前がボコられて以来だな」

「そうだっけ・・・スウェットでいい?」

「おぉ、ありがとう」 


ボロボロになった服を脱ぐと、ミイラまでいかないものの、包帯でグルグルに巻かれた上半身が、痛々しい。


「おい潤!」

「なっ、何?」


鍵のこと聞かれるのか?


「悪いけどビール持ってきてくれないか?」

「えっ?駄目だよビールなんて。
そんなにもひどい怪我してるのに」

「これくらいたいしたことねぇよ。持ってきて」


俺は渋々ビールを部屋まで持ってきた。


「おっ、サンキュー」


栓を開けて、ビールをグラスに一杯、一気に飲み干した。
何も話さず、俺も服を着替えた。


「ふぅ・・・生き返った!」


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