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知らない世界

第23章 解けた誤解

「大野が今でもお前にホレてるって。自分にまだホレてるなら、抱いていいって言ったんだよな。それでお前は大野に抱かれた」

「それは・・・」

「でも大野が言ってた。
自分に抱かれていても、あいつの中には誰かがいたって。それって・・・」

「だって・・・翔さんが俺じゃなくて、あの女のほうがいいんだって思ったら、何か悲しくなっちゃって・・・」

「大野に抱かれて・・・どうだった?」

「何か翔さんに悪いって・・・
翔さんじゃなきゃ嫌だって思った。
ごめんなさい」

「聞いたときはカチンッ!てきたけど、俺も悪かったからな。
でもこうやってると、あのたんかきって暴れていたお前が嘘のようだよ」

「俺だってどっちが本当の自分かわかんねえよ」

「どっちも本当のお前だよ。
ただその可愛い姿は、もう他の誰にも見せるんじゃないぞ」


俺を抱き寄せた。
俺も翔さんにギュッと抱きついた。


「イテッ!」

「あっ、ごめん翔さん。もう横になって休んで。
何か適当に食べるもの作ってくるよ」


店に降りようと立ち上がると、腕を掴まれ強く引き寄せられた。


「翔さん駄目だよ・・・んふっ」


久しぶりの翔さんとのキス。

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