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知らない世界

第26章 お仕置き

ギュッと強く抱き締められた。


「翔さん・・・」

「バカヤロー、何であんな無茶したんだよ」

「ごめんなさい」

「お前にもしもの事があったら俺・・・」


抱き締める力がさらに強くなる。


「何か俺、かずを助けなくちゃって思ったら、体が動いちゃったんだ・・・ごめんなさい」


翔さんの背中に手を回した。


「イテッ!」


その声にびっくりして、体を離した。


「大丈夫、翔さん」

「大丈夫だ。
何か安心したら気が抜けちゃってな。
そう言えば腕・・・見せてみろ」

「いいよ、たいしたことないから」

「いいから、薬箱持ってこい」


店の奥から薬箱を持ってきた。


「服脱げ・・・寒くないか?
ん~・・・弾がかすめただけだな。
消毒してガーゼをあてておくから、明日にでも先生のところに行ってこい」

「うん・・・イテッ!うぅぅぅ・・・痛いっ!」

「ドス持ったヤ○ザに素手で向かっていく根性があるなら、これくらいの痛み我慢しろ」

「でも痛いものは痛いんだから、仕方ねぇだろ」

「ったく可愛いな・・・ほれ、終わったぞ」

「ありがとう」


服に腕を通し、薬箱を片付けに行こうとすると、翔さんがジャケットを脱いでテーブルに置いた。




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