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かずが今まで通りの生活に戻って数週間。
俺は店の手伝いで買い物に出たついでに、かずの家に行った。


「こんにちは！」

「おぉ潤、どうだケガの具合は」

「すっかりとは言いませんが、もう大丈夫です。
お袋にバレないようにするのが大変ですけど。
ところでかずいます？」

「もしかして約束してたのか？
若は、他の友達と出掛けたぞ」

「いえ、買い物のついでに借りていた本返しに来ただけなんで。
明日学校で渡してもよかったんだけど・・・」

「何だ、エロ本でも借りてたのか？」

「違いますよ。ちゃんとした勉強の本です。
・・・あれっ？あの人って・・・」

「あぁ、あいつは例の解散させられた名張んとこのやつ。
行くあてがなくて、うちに入りたいって。
とりあえず今は預かりってとこかな。
あの時お前会ってるかも・・・おい、潤」


俺はその人に近付いていった。


「おい潤、どうした？」


その声でその人が振り返った。


「あっ、お前・・・」

「やっぱり・・・」


俺が人質になったとき、見張りをしていた、逃げ出すためにちょっと挑発した人。


「よぉ、久しぶりだな。怪我の具合はどうだ？」