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知らない世界

第31章 一緒の安心感

コーヒーカップを両手で持ち、そっと寄りかかった。


「なぁ潤、一緒に住まないか?」

「でも・・・ほとんどここに来てるから、住んでるのと同じだよ」

「だから無駄な家賃を払わなくても・・・」

「組の人達も来るだろ?
そんなことしたらバレちゃうよ」

「俺はそれでもいいと思ってる。
お前は嫌なのか、俺との事がみんなにバレるの」

「若頭の翔さんが、男とデキてるなんて知ったら
組の人達に何て思われるか、それが心配なんだよ」

「そんなこと心配しなくても大丈夫だよ」

「でももう少し考えさせてよ」

「わかったよ。
じゃあ来週からお前にボディーガードを付けると言うことで、話は終わりと・・・それじゃあ」

「何?」


カップを取り上げられた。


「まだ飲んでるし・・・あっ」


あごクイされ、唇が重なった。


「んっ・・・はぁ・・・」

「舌・・・出せよ」


言われる通りにすると、翔さんの唇が俺の舌を優しく包み込む。


「はぁん・・・」


抜けていく力を振り絞って、翔さんの首に腕を伸ばした。


「潤、寂しかったか?」

「うん・・・寂しかった」

「俺もだ」


もう一度、唇を重ねた。










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