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知らない世界

第32章 嵐の前の静けさ?

組の若い人達が、毎日俺を少し離れたところから見ていてくれてる。
かずとかならわかるけど、組とは関係ない俺なんか守ってもらって、本当に申し訳なく思う。
あれから1週間経つけど、特に何も起こらない。
俺の気のせいだったのか?
通り魔が手を出したのが、たまたま全部俺だっただけなのか?
これ以上迷惑かけられないから、ボディーガードはもう断ろう。


「翔さん、来週からボディーガードしてもらわなくていいよ」

「何でだ?遠慮することないぞ」

「あれから変わったことないし、あれはたまたまだったんだよ。
だからありがとう、俺また一人で行くよ」

「本当に大丈夫か?」

「大丈夫だよ、ありがとう。
そうだっ!かずからLINEあったんだけど、また組に遊びに行ってもいいかな?」

「今さらなに遠慮してるんだよ。
若も潤に会えなくなって寂しがってる。
たまには会いに行ってやってくれ」

「うん。
ボディーガードもしてもらって、何かみんなにお礼もしないと」

「そんなこと気にしなくてもいいよ。
うちの連中もお前のこと気に入ってるんだからさ」


それからは何もなく、穏やかな日が続いた。
でもそれは“嵐の前の静けさ”・・・と言うことにその時は気付かなかった。







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