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知らない世界

第34章 覚悟

夜、翔さんの事が気になって、なかなか寝付けなった。


「・・・んっ?
おいっ潤、寝てないと駄目だよ」


起き上がり、隣の翔さんの部屋に向かった。


「あぁ、大丈夫です。
本当に迷惑ばかりかけて、すみません」

「何言ってるんだよ、迷惑なんて。
俺達組のもん、お前が刺されたって聞いて心配したんだ。
これくらいで済んでよかったよ」

「俺なんかのために・・・」

「可愛い弟の事を心配して何が悪い?」

「ありがとう・・・ございます」

「さぁ、部屋に戻って休め」

「あのぉ、翔さんに会いに行って駄目ですか?」

「いいけど、眠ってるかも」

「いいです。しばらく部屋に居させてください」

「心配なのはわかるけど、無理するなよ」

「はい、ありがとうございます」


静かに翔さんの部屋に入った。
ベッドの横に置いてある椅子に座って翔さんを見つめていた。


「翔さん・・・」


俺が翔さんをこんな目に合わせたんだ。
俺がかずの組と関わらなければ、翔さんにも大野さんにも組の人達にも、もちろんかずにも、こんなに迷惑かけることなんかなかったんだ。


「・・・おぉ潤、たいしたことなくてよかった」




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