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知らない世界

第36章 さみしくて

話を聞きながら俺には関係ない事・・・
なんて思えなかった。
あの組の解散は俺にも、いや自分で言うのも変だけど、俺がいなかったらなかったかも。
あの組の人達には顔は知られているし、もちろん組に出入りしていることも、もしかしたら翔さんのものって言うのも知られているかもしれない。


「どうした?
あっ、もしかして話を聞いてビビったとか」

「いやっ、ビビったとかじゃなくて、逆に教えてもらえてよかったよ。
知らない方が余計に心配になるよ。
組にはまだ被害がなくてよかった、ひと安心だよ」

「組を心配する言葉が出るようじゃあ、やっぱお前はもう、かたぎじゃないな。
でもな潤・・・」


また俺を抱き寄せた。


「お前は俺達の領域に踏み込んで来てはいけない。
もしもの事があっても変な気を起こしてはいけないからな」

「何だよ、変な気って」

「今はわからなくても、それだけは頭に叩き込んでおけ。わかったな」

「う・・・ん」

「お前はいつものように、俺を癒してくれればいいんだよ。
心も・・・そして体も・・・」

「えっ・・・今は・・・ダメ・・・あんっ」


何かわかったような、わからないような・・・
でも1つだけわかることは、俺の事を大切にしてくれているってこと。


「あっ・あっ・イクッ・イクッ・・・あぁん」

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