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知らない世界

第37章 いやな客

話を聞いてから、特に変わった様子はなく、数ヵ月が経った。
全く何もなかったわけではなく、若い人の中ではかずのお父さんが入院していたときのように、誰ともわからないヤツに襲われるなんてことはあったよう。
幸い命にかかわるようなケガでわないようだけど。
これもあの解散した名張の連中が、組を再興させるためにしていることなのか?
でもこれ以上、領域に踏み込んではいけないって言われているから、俺にできることは何も起こらないことを願うだけ。


「今日は学校昼までだし、どっかで飯食ってから帰ろう」


俺はファミレスに入った。


「今日晩御飯、何しようかな?」


なんて考えながらメニューを見ていると、誰かが近づいてくる。


「あれっ・・・潤君?」

「えっ?・・・あぁ、こんにちは」


お店の常連さんだった。


「1人?」

「はい。
今日は学校昼までだったので、飯食ってから帰ろうと思って」

「そうなんだ。
俺も今からなんだけど、一緒していい?」

「どうぞ」

「ありがとう・・・でも嬉しいな。
お店以外で潤君に会えるなんて超ラッキーだよ。
午後からいいことありそう。
あっ!今いいこと起きてるのかな?」


いいことなんて、俺はパワースポットじゃねぇっつうの。

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