知らない世界
第40章 2代目
かずのお父さんが入ってきて、会合とやらが始まった。
「今日は忙がしい中、ありがとうございます。
集まっていただいたのは・・・」
と、話を進めていく。
俺は馴れない正座で足が痺れまくっている。
「足崩してもいいぞ」
「もう少し・・・我慢します」
今すぐにでも崩したいけど、もしも翔さんの顔に泥を塗ってはと思うと、何とか我慢できた。
しばらくすると、驚きの言葉が耳に入ってきた。
「うちの若頭である櫻井に、この組の2代目を継いでもらおうと思ってる」
俺は足の痺れなんか一気に忘れてしまった。
本当に何も聞かされていなかったのか、翔さんも驚きの表情をしていた。
かずのお父さんは自分の体調の事で、ここに来ている組をまとめている会の会長と両立するのは難しくなってきたと言うのが理由のようだ。
「若がいらっしゃるじゃないですか」
翔さんは2代目は、かずが相応しいと訴えている。
そのかずは、組の事は何一つと言っていいほど携わっていないので、まとめていくのは難しい、翔さんが適任と言う。
「ここの息子である俺より、あそこにいる潤の方が組の人間と関わり、櫻井を影から支えている。
組の者ではないけど、名張の件はあいつのおかげでもある」
強面が一斉に俺を見る。
あまりの迫力にマジでチビりそう。
そのうちの誰かが言った。
「櫻井さんが2代目を継がれるなら、我々一緒に会を盛りあげていけそうです」
一斉に拍手がおきた。
しばらく下を向いていた翔さん。
顔をあげると俺と目が合った。
いつになく真剣な表情で、俺を見つめた。
俺から目が離れると体をかずのお父さんへ向け、深々と頭を下げた。
「謹んでお受けいたします」
二ヶ月後に襲名披露は執り行われる。
「今日は忙がしい中、ありがとうございます。
集まっていただいたのは・・・」
と、話を進めていく。
俺は馴れない正座で足が痺れまくっている。
「足崩してもいいぞ」
「もう少し・・・我慢します」
今すぐにでも崩したいけど、もしも翔さんの顔に泥を塗ってはと思うと、何とか我慢できた。
しばらくすると、驚きの言葉が耳に入ってきた。
「うちの若頭である櫻井に、この組の2代目を継いでもらおうと思ってる」
俺は足の痺れなんか一気に忘れてしまった。
本当に何も聞かされていなかったのか、翔さんも驚きの表情をしていた。
かずのお父さんは自分の体調の事で、ここに来ている組をまとめている会の会長と両立するのは難しくなってきたと言うのが理由のようだ。
「若がいらっしゃるじゃないですか」
翔さんは2代目は、かずが相応しいと訴えている。
そのかずは、組の事は何一つと言っていいほど携わっていないので、まとめていくのは難しい、翔さんが適任と言う。
「ここの息子である俺より、あそこにいる潤の方が組の人間と関わり、櫻井を影から支えている。
組の者ではないけど、名張の件はあいつのおかげでもある」
強面が一斉に俺を見る。
あまりの迫力にマジでチビりそう。
そのうちの誰かが言った。
「櫻井さんが2代目を継がれるなら、我々一緒に会を盛りあげていけそうです」
一斉に拍手がおきた。
しばらく下を向いていた翔さん。
顔をあげると俺と目が合った。
いつになく真剣な表情で、俺を見つめた。
俺から目が離れると体をかずのお父さんへ向け、深々と頭を下げた。
「謹んでお受けいたします」
二ヶ月後に襲名披露は執り行われる。