知らない世界
第41章 襲名披露
襲名披露までの間、今まで以上に忙がしい翔さん。
各組への挨拶回りだったり、表立っての不動産業の仕事のことだったり、今まで以上に慌ただしい。
俺達はまともに会話すらできない状態。
帰ってきても食事も口をつける程度。
お風呂もお湯に入ったまま眠ってしまう始末。
「翔さん、お風呂で寝ちゃ駄目だよ」
「んっ?・・おぉ、すまんすまん」
「気を付けないと、お風呂で溺れちゃうよ」
こんなことがほぼ毎日続いている。
だからもちろん・・・最近シテもらってない。
でもそれは仕方のないこと。
しばらくは我慢我慢。
「潤、ビール」
「はい」
ベッドに座る翔さんにビールを渡した。
「お~い、潤」
明日の服を準備していると、翔さんに呼ばれた。
心の隅っこでちょっと期待をしてしまった俺。
ビールを飲み干した翔さんは、ベッドに寝転がっていた。
「おいで」
俺が近付くと両手を広げた。
俺は迷わず飛び込んだ。
「悪いな、寂しい思いをさせて」
「翔さんは2代目になる人だもん。
その準備で忙がしいのは仕方ないだろ?
そんなこと気にすんなよ」
「今だけじゃない、さらに寂しい思いや辛い思いをさせるかもしれないけど大丈夫か?」
「俺は覚悟してる。
俺は俺なりに翔さんを支えていくつもり。
翔さんが嫌だって言っても離れないんだから」
「潤・・・」
俺をギュッと抱きしめ、頭を優しく撫でる。
「俺だってヤ○ザじゃないけどかたぎでもないんだ。
翔さんとの盃、返すつもりはないからね。
翔さんと別れるつもりはないから・・・?
何だ、寝たのかよ!」
シテはもらえないけど、こうやって抱きしめられるだけても今は嬉しい。
各組への挨拶回りだったり、表立っての不動産業の仕事のことだったり、今まで以上に慌ただしい。
俺達はまともに会話すらできない状態。
帰ってきても食事も口をつける程度。
お風呂もお湯に入ったまま眠ってしまう始末。
「翔さん、お風呂で寝ちゃ駄目だよ」
「んっ?・・おぉ、すまんすまん」
「気を付けないと、お風呂で溺れちゃうよ」
こんなことがほぼ毎日続いている。
だからもちろん・・・最近シテもらってない。
でもそれは仕方のないこと。
しばらくは我慢我慢。
「潤、ビール」
「はい」
ベッドに座る翔さんにビールを渡した。
「お~い、潤」
明日の服を準備していると、翔さんに呼ばれた。
心の隅っこでちょっと期待をしてしまった俺。
ビールを飲み干した翔さんは、ベッドに寝転がっていた。
「おいで」
俺が近付くと両手を広げた。
俺は迷わず飛び込んだ。
「悪いな、寂しい思いをさせて」
「翔さんは2代目になる人だもん。
その準備で忙がしいのは仕方ないだろ?
そんなこと気にすんなよ」
「今だけじゃない、さらに寂しい思いや辛い思いをさせるかもしれないけど大丈夫か?」
「俺は覚悟してる。
俺は俺なりに翔さんを支えていくつもり。
翔さんが嫌だって言っても離れないんだから」
「潤・・・」
俺をギュッと抱きしめ、頭を優しく撫でる。
「俺だってヤ○ザじゃないけどかたぎでもないんだ。
翔さんとの盃、返すつもりはないからね。
翔さんと別れるつもりはないから・・・?
何だ、寝たのかよ!」
シテはもらえないけど、こうやって抱きしめられるだけても今は嬉しい。