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知らない世界

第8章 打ち上げの日に

「変なやつだなぁ・・・まぁいいや。
今日はいろいろ手伝わせて悪かったな」

「そんなの全然・・・馴れてますから」

「そうか、お前んち呑み屋だったよな」

「そうです。いつもお袋の手伝いしてますから」

「それにしても若があそこまで変わるなんて、お前すごいな」

「俺なんて何にもしてないですよ。
かずが自分で反省したんですよ」

「それはお前がいなかったら成立しなかったことだからな・・・
生意気だけど俺からもお礼を言うよ」

「いえ、そんな・・・」

「若は俺達にも凄く優しく接してくれるようになって、雰囲気がよくなって嬉しく思ってる。
しかもお前とも知り合えて、何だか弟ができた気分だよ・・・ハハッ、何か照れくさいけど」


みんな、かずがおとなしくなって、凄く喜んでるんだな。


「若がいなくても、ちょくちょく俺にも会いに来てくれよな」

「俺にも?」

「あっ、いやいや俺達にも・・・なっ!
その・・・若以外の高校生を知らないから、どんな生活なのかなぁって・・・深い意味はないよ。
アッハハハ・・・ハァ」

「ありがとうございます、お邪魔じゃなければ。
皆さんもうちに飲みに・・・飯食いに来てください。飲酒運転は駄目ですよ」

「お前、見た目によらず真面目だな。
わかったよ」


あの人と同じこと言われた。

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