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知らない世界

第9章 かずの悩み事

相も変わらず、毎日のように女子に声をかけられるかず。
同級生、後輩、驚きなのは先輩女子からも声をかけられる。


「どんなけモテるんだよ」


わかっていたけど、今はただ驚くばかり。


「・・・ならいいでしょ?」

「でっ、でも俺は・・・」


んっ?かずの声。
創庫裏から聞こえてくるけど・・・
ちょっと近付いて聞き耳をたてた。


「俺はマジでその子のことが好きなんだよ」

「まだ告白してないんでしょ?
ならいいじゃない、私と付き合ってよ。
私、二宮君の事、大好きなの」


おっ、スゲェ強引な女だな。


「お~いかず、どうした」

「潤・・・」

「かずが困ってるだろ。好きな子がいるって言ってんだから、あんたも諦めなよ」

「あんたには関係ないでしょ。
自分の事好きかわからない子なんか・・・」


あのかずが、一歩下がって俺の後ろに隠れ、制服をギュッと握る。


「そんなに強引過ぎると、モテないぜ」

「大きなお世話よ。
あっ、あれっ?もしかしてあんた達・・・」

「何だよ!」

「もしかして、BL・・・ってやつじゃない?」

「BL・・・って何?」


俺の制服を握るかずの力が強くなる。

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