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夜空は百合の花を狂気的に愛す

第1章 ブドウ


「………」


あれ………?


お話しようと言ったわりに誰も喋らない。ただただ重い沈黙が私たちの間に訪れていた。


2人のあいだに挟まれてこの沈黙にも耐えられなくなった私が口を開こうとしたところで空くんがボソリと言った


「今日のアイツ…誰…?」


「アイツ…?」


いきなりのことに話が追いつかない私


「あのね、今日の帰りに一緒に話してた男だーれ?」


言葉は明るいけど目が全く笑っていない夜くん

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