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夜空は百合の花を狂気的に愛す

第1章 ブドウ


家まで歩いて15分


比較的学校から近い私達の家にはすぐに着いた。


朝は楽しく会話をして登校したというのに、帰りは2人が一言も話さなくて私がほぼ1人で話していた。


2人とも疲れちゃって機嫌が悪いのかしら…


それならあまり話かけて余計な気を使わせない方が良いかもしれない。


「お母さん達は遅くに帰ってくるからご飯は昨日の残りのだって。私は自分の部屋にいるね」


そう告げてそそくさとリビングから出ようとしたら手首を強い力で掴まれた


「空くん?」

「お話し…しよ?」

「え?いいけど…」

「ユリさん、こっち座りなよ」

グイグイと空くんに引っ張られて2人が座っているソファーに座った

夜くんと空くんに挟まれるように座った私。

このソファー2人がけで3人で座ると密着度が高くてなんだかソワソワしてしまう

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