テキストサイズ

夜空は百合の花を狂気的に愛す

第1章 ブドウ


「…お母さん、この人たちは?」


「今日からあたしたちの家族になる鏡夜さんと息子の夜くんと空くんよー!!」


じゃじゃーんとでもいうように両手を広げてそういうお母さんは40歳過ぎとは思えない綺麗な笑顔でにこにこ笑っている。

えっと…

学校が終わって家に帰ったら

リビングにお母さんと知らない男の人が3人いて…

でもその人たちが今日から私の家族で…

い、意味が分からない…!


「ほら、カスミさん。ユリちゃんにちゃんと説明してあげないと。彼女混乱しているよ」

渋めの声を響かせるその男の人は愛おしそうにお母さんを見つめて微笑んだ。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ