
☆時計じかけのアンブレラ☆
第13章 君がいるから
宿の外を少し散歩して、部屋に戻ってきた。
「なんか散歩したらお腹空いちゃった。あっ、このお菓子美味しそう!」
俺はテーブルの上に置いてあったお茶菓子に手を伸ばした。
「かず、今食べたら夕飯食べられなくなるよ?ただでさえ少食なんだから」
「いいの。食べたいの」
「ダメ〜」
潤くんがお菓子を遠ざけるもんだから、俺はちょっとムキになって奪い取ろうとした。
「こんぐらい変わらないでしょうよー」
「あっ…」
そのとき、俺はバランスを崩して潤くんの上に覆い被さった。
「も〜、何やってんの」
「……」
「…かず?
…ん…」
