テキストサイズ

☆時計じかけのアンブレラ☆

第14章 虹

side N

潤くんの車で家に帰った。

眠りにつくまで潤くんは俺と必要最低限のことしか話さなかった。


きっと俺より傷ついているんだと思う。

広いベッドの上、一緒には寝てるんだけど、今日は距離を置かれているから温もりがなくて冷たかった。



―――翌朝。

潤くんは映画のPRで地方に二ヶ所行くから、今日は泊まりの予定。


「じゃあ行ってくる。また明日ね…」

「…うん。気をつけてね。
いってらっしゃい」
俺の言葉に潤くんは笑顔を見せたが、その瞳はどこか悲しげだった。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ