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☆時計じかけのアンブレラ☆

第14章 虹

side N

潤くんの両親も真剣な顔で聞いてくれた。

最初聞いたときはやはり驚きを隠せなかったそうだ。

理解にはまだ時間がかかるかもしれないけど、許してくれた。

お父さんは、自分が選んだ道なんだから責任を持って精一杯生きてほしい、と言ってくれた。

お母さんは、俺らの長年の付き合いを知ってるから。
「20年近く一緒にいるんだもんね。2人にしかわからない絆があるのよね。
たまにウチに帰ってくるとね、かずくんのこと嬉しそうに話すの」
と笑顔で話してくれた。

「…母さん、今それ言う?」
「あら。言っちゃいけなかった?」

俺は内心嬉しくて隣を見ると潤くんは照れて頭をかいた。


「潤くんの両親、良いお父さんとお母さんだね」

「そう?
かずの両親だって尊いよ。
まずは許してもらえて良かったけど、何年かかってもいつかは認めてもらう。俺にはかずしかいないから」


潤くんの言うとおり、全てを理解してもらうのは時間がかかるだろうけど、ちゃんと報告が出来て良かったと思った。

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