
☆時計じかけのアンブレラ☆
第17章 同じ空の下で
目前に迫ったコンサートのリハに打ち合わせ…と、仕事に追われていた。
おまけに、連日続くひよりの夜泣きには、正直気が滅入っていた。
そんなときだった―――。
「ひよちゃん、おやすみ~」
「ひよ、お父さんにおやすみって」
ひよりを抱っこして寝室に入る俺に、かずが声を掛けた。
ひよを寝かせて、まだまだやらなきゃいけないことが…。
しかし、早く寝てくれ、と思うときほど寝ないもので……。
俺はだんだんイライラし始めた。
日頃の疲れも溜まっていたのかもしれない……。
一時間程経っても寝ないから、寝室の扉をバタンと開けた。
かずがビクッとして、こちらを振り返る。
「びっくりした…。ありがと。結構時間かかったね」
スマホを弄りながら、他人事のように言うかずにイラッとした。
