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和彦「…本当です」

明「いつ…お亡くなりに…」

和彦「二週間くらい前です、話すべきか
ずっと迷ってて…すいません…」

明「…っ」


和彦の気持ちもわかる
良い事じゃないし話しづらい
付き合っているがまだ将来を約束した中
でもない

伝える義理はない
ないが…


明「…」


あんな事がなければ喧嘩さえしなければ
最後に会えたかもしれないと
後悔してしまう


明「…」

和彦「時間も遅いしもう行きましょうか
送ります」

明「…今日は…今日は俺…」

和彦「明さん？」

明「帰らない…帰りたくないです…」

和彦「あ…」

明「…」


和彦の手に手を重ね
帰りたくないと必死にお願いした

今日がダメでも次があるから別にいい
今まではそう思っていた
だけど…


明「…もう後悔したくないから…」

和彦「…」


次がない事もある
命に永遠なんてものはない
やりたい事したい事があるなら後回しに
しない

皮肉にも和彦の母の死をきっかけに
思い知らされた事だった