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久志「…」

明「和彦さん、こっちこっち」

久志「…！？」

和彦「ちょっ…ちょっと待って…くださ
い…息が…息が苦しい…」

久志「明…」


目の前に明がいた
会いたかった、でも会えなかった
見間違い、人違いなんかじゃなく本当に
明がいた


明「しっかりしてくださいよ」

和彦「すいません…」

明「さっ、行きましょう」

和彦「はいっ」

久志「…」


手を繋ぎ人混みに消えていった二人
明はまだ女のままで
すごく…


久志「…あんな顔して…あんな風に笑っ
たりして…」


すごく幸せそうだった


久志「…っ」


本当に好きだった
出会いも好きになった理由も
全部、全部全部めちゃくちゃだったけど
本気で…


久志「…泣くな…泣くな俺っ…」