僕は君を連れてゆく
第10章 この、相、相、相、相、相 ラブ ユーを♡
朝起きて、スマホで時間を確認しようとして
枕の下をゴソゴソする。
スマホを手にとり見ると緑のランプが。
タップして開くと、それはやっぱり
相葉さんからで
=おはよう。昨日は遅くなっちゃって連絡できなくてごめんね。ちゃんと寝れた?今日、遅いの?行ってもいい?=
「早くね…」
それは、4時すぎに俺に届いていたメッセージ。
まだ、俺は夢の中だった。
夢なんて見ないけど。
俺こそ昨日、あのメッセージに返事はしなかったのに。
なのに、ごめんねって…
ムカつく。
*****
「じゃぁ、メンバーでの雨の思い出とかってありますか?」
雑誌のインタビューでよく聞かれる質問。
メンバーとの思い出を聞かれる。
「雨ね…って…屋外だと雨のお陰で撮影が中止になるとか?あとはリーダーが雨男だよね。
雨降ってないのに傘さして撮影したこともあったよね。」
「プライベートは何かないんですか?」
プライベートって…
プライベートでメンバーとの雨の思い出なんてあるわけないだろっ!
「あぁ!去年も同じこと相葉さんに質問してますね。」
と、去年の資料を読ませてもらった。
思い出した…
【雨との思い出?雨とのっていうか、ニノとの思い出になっちゃうけど…いいかな(笑)
俺とニノの家ってそんなに遠くないんだけど道端で会ったりとかなかったのね。
でも、すごい雨の日。確か梅雨入りしてすぐかな?
昼間からずっと雨で。
俺が仕事終わって家の近くのコンビニ寄ったら
びしょ濡れの女がいてさ。
雨宿りしてんの。立ち読みしてね。
で、俺の記事を読んでくれてるみたいだから、
俺のファンかな?なんて…(笑)
そしたら、それ読んでるのニノだったの‼
女だと思ったらニノでさ…
しかも、メンバーの、俺の記事読んでんの‼
ってのが思い出‼
そのあと?どうしたかって?
そりゃ、優しいまーくんが送ってあげましたよ?
なんてね♡】
思い出した…
そうだ。
あの雨の日だ。
俺が相葉さんに気持ちを伝えたのは…