僕は君を連れてゆく
第15章 会いたい
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あれからずいぶん、時間がたった。
「ねぇ、ネクタイどこに閉まったっけ?」
「昨日、出しとけって言っただろ!」
まさきはネクタイを探して洗面所と寝室を行ったり来たりしている。
俺はもう、準備が終わってスツールに腰掛けまさきを待っていた。
「大野さんとの待ち合わせ、間に合わないよ!」
「そう思うなら、探してよ~」
「ったく!ここは?見たの?」
先生のお墓参りに行く。
大野さんと、三人で。
今では、まさきと先生の話をすることが出来るようになった。
まさきが美味しいと言ってくれるコーヒーも淹れれるようになった。
「あった!」
「やってあげるよ。」
まさきからネクタイを奪う。
「自分で出来ます!」
「あっ!ちょ、おぃ!」
二人で縺れてベットへ倒れこんだ。
「「あはははは!」」
俺は自分の部屋を引き払いまさきの家へ越してきた。ベットはセミダブルのまま。
「そろそろ、ベット買い換える?」
「いいよ。このままで。」
「なんで?狭い!って言うのかずでしょ?」
まさきは俺をかず、と呼ぶようになった。
人前ではにの、って呼ぶからって言ってるけどちょいちょい、かずって呼んでくる。
「いいんだよ、これで…」
俺はまさきの腕の中へ入った。
「どうしたの?」
「まさき…」
「昨日、足りなかった?」
「…バカ…」
先生、ありがとう。
俺は今でも先生は特別だと思っている。
人を愛する喜びや苦しみ、悲しみを教えてくれたのは先生だから。
先生、やっぱり、
先生に会いたい。
俺は幸せだって、先生に言いたい。
幸せだよ。俺。
せんせい。
会いたい。
「かず、行くよ!」
<End>
あれからずいぶん、時間がたった。
「ねぇ、ネクタイどこに閉まったっけ?」
「昨日、出しとけって言っただろ!」
まさきはネクタイを探して洗面所と寝室を行ったり来たりしている。
俺はもう、準備が終わってスツールに腰掛けまさきを待っていた。
「大野さんとの待ち合わせ、間に合わないよ!」
「そう思うなら、探してよ~」
「ったく!ここは?見たの?」
先生のお墓参りに行く。
大野さんと、三人で。
今では、まさきと先生の話をすることが出来るようになった。
まさきが美味しいと言ってくれるコーヒーも淹れれるようになった。
「あった!」
「やってあげるよ。」
まさきからネクタイを奪う。
「自分で出来ます!」
「あっ!ちょ、おぃ!」
二人で縺れてベットへ倒れこんだ。
「「あはははは!」」
俺は自分の部屋を引き払いまさきの家へ越してきた。ベットはセミダブルのまま。
「そろそろ、ベット買い換える?」
「いいよ。このままで。」
「なんで?狭い!って言うのかずでしょ?」
まさきは俺をかず、と呼ぶようになった。
人前ではにの、って呼ぶからって言ってるけどちょいちょい、かずって呼んでくる。
「いいんだよ、これで…」
俺はまさきの腕の中へ入った。
「どうしたの?」
「まさき…」
「昨日、足りなかった?」
「…バカ…」
先生、ありがとう。
俺は今でも先生は特別だと思っている。
人を愛する喜びや苦しみ、悲しみを教えてくれたのは先生だから。
先生、やっぱり、
先生に会いたい。
俺は幸せだって、先生に言いたい。
幸せだよ。俺。
せんせい。
会いたい。
「かず、行くよ!」
<End>