僕は君を連れてゆく
第15章 会いたい
「死んじゃうなんて思わなかった。先生にもう一度、会いたかった。会って、俺もありがとうって言いたかったよ…」
俺が泊まっていたホテルについた。
シングルの部屋をとっていたのでツインの部屋があるか確認したら、ダブルなら空いているとのことで迷ったけど、ダブルに変えてもらった。
エレベーターの中でまさきは、どんな風に見られてるかな?俺達、と笑った。
部屋につくとまさきは真っ先にベットへダイブした。
「大きいなぁ~‼」
俺はまさきの足元に座った。
「買い換える?ベット?」
まさきの家のベットはセミダブル。
小さくないけど、ダブルならもう少し余裕も出来るし。
まさきは起き上がり俺の隣に座った。
そして、俺の両手はまさきの大きな手に包まれた。
「俺は誰よりもにのが好き。どんな人がにのの心の中にいたって構わないって思ってた。でも、それはもう許さない。俺だけのことを想って。俺だけのことを想って笑って。俺だけのことを想って泣いて。俺に遠慮なんてしないで。」
なんて壮大な愛の告白なんだろう。
「うん。俺はまさきが好き。どこにも行かないで。」
俺はまさきは自分にもったいない人だと思っていた。
まさきの壮大な愛は俺にはもったいないと思っていた。
でも、まさきと進んでみようと思う。
まさきなら俺の閉じ籠りがちな気持ちを引き出してくれる。
塞ぎがちな気持ちも蓋を開けてくれると思うから。
「かず…」
「まさき…」
時間が許す限り、俺はまさきを求めた。
俺のここ(心)はまさきでいっぱいだ。