僕は君を連れてゆく
第2章 クレーム対応術
ここは…翔さんの部屋か…
「キレイ…」
だろっ!って上着をハンガーにかけた。
そして、俺の上着もハンガーにかけてくれた。
「今日もそうじからやらなきゃって思ってた…」
「俺だってやろうと思えばできんだよ!」
鼻を掻いて笑う。
照れてる。
可愛く照れるからつい頭を撫でてしまった。
「俺も出来ることはやらないと…今は良くてもだんだん不満となってたまっていくかもしれないし…」
そんなこと、考えてたんだ…
「不満になる前に、小さいうちに解決しておかないと…な?」
「クレーム対応の基本ですよね?」
「潤がクレーマーになったら怖えもん!」
「んなことねーよ!俺は不満になんか思いません!」
「どーだか?こんなことも出来ないんじゃやっていけません!とか言いそー」
「言わないって‼」
きっと、これからたくさん乗り越えなきゃならないことが出てくると思う。
だけど、翔さんとなら乗り越えられると思う。
基本が大事!最初が肝心だから。
部長室のメダカはまだ、2匹のまま。
肩を寄せて泳いでる。
俺達みたいに。
◇fin◇
でも…俺も彼女の方なんだけどな…
これはまた、別のお話。
◇ホントにend◇