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僕は君を連れてゆく

第40章 沼

―said M



「もぉ…あっ…ぁ…」


「松本くんっ…イク?イキそう?」


「あぁっ…あっ…っん…」


「俺もいい?松本くん、好き…好きっ!」


荒い息遣いが耳元で聞こえる。

俺に股がり俺の体を抱き締めるように最後を迎えたのは同じクラスの大野だ。

「松本くん?大丈夫?」

俺の髪を優しく撫でながら俺の吐き出しものをティッシュで拭ってくれている。

これは、いつも思うけど恥ずかしい。


「松本くん、今日もすごい気持ち良かった…浅いところを突くとさ中がうねるっていうか…」

「もう、いいよ…そんなこと言うなよ…」

「松本くんの声がやっぱり、いいんだよね。俺、それだけで出ちゃうかと思ったもん!」

こいつとは、
大野とはそういう、そう、体の関係で。

「やっぱり、俺には松本くんしかいない。松本くん、好きだよ。」

なぜか、俺に好意を抱いてくれているらしい。

「出ちゃうとか言うなよ…早く服、貸せよ!」

終わってからいつも大野は感想と俺への想いを口にする。

最初は呆れていた。

痛みでちっとも気持ちいいなんて思わなかったから。

でも、今は…

「えぇー!着せてあげたいの。ほら、腕貸して?」

「いいよ、自分で着るっ。」


大野のペースに、乗せられている。

「松本くんの指、長くて綺麗。」

うっとりとした声と表情で俺を見つめる。

「………」

「松本くん…好きだよ。」

大野の唇に俺の唇は塞がれた。



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